今回は、またまたちょっとレアな資料から。
1986年6月に創刊されたサッカーマガジン増刊「キッカーズマガジン」の、6月号(創刊号/No.1)・7月号(No.2)からです。
“キッカーズマガジン”は、「少年・少女サッカー選手に贈る、待望の専門誌!!」と銘打って創刊された、少年向けサッカー情報誌です。
さて、そう聞くと【サッカー少年011】でご紹介した”J-Kids“同様、ごく短命に終わってしまうのではないかと思われるかも知れません。残念ながら、はたしてその通りとなりました……。
たった2巻で終わってしまったJ-Kidsほどではありませんが、本誌も、’86年6月号~11月号の6巻であえなく打ち切りとなっています。
ちなみに、当時のこの手の少年向けサッカー誌として最も長く刊行されたのは、恐らく日本体育社から出版されていた「少年サッカー/ゴール」だと思います。”ゴール”は、隔月発行で創刊され、途中で月刊となったりまた隔月に戻ったりと紆余曲折を経ながらも、1983年10月~1988年8月まで、計34巻が出版されました。
こちらも何号か持っていますのでいずれご紹介したいと思っていますが、”キッカーズ”も含め、やはり子ども向けの雑誌ということでコストダウンのためかワラ半紙のような質の悪い紙に荒い白黒印刷のページが多く、わずかなカラーページは少年たちが憧れるようなプロ選手のブロマイドに占められていることが多いのです。また内容もマンガが主で、”J-Kids”もそうでしたが必ずしもサッカー少年たちの写真が豊富というわけでもないため、そのレア度に比してなかなかスキャンに取りかかる気になれません……。
とはいえ、今回ご紹介する”キッカーズマガジン”はもはや古本もほとんど見つけられないレアな雑誌となっているうえ、広告なども含め、ある意味で当時のサッカー少年たちを取り巻く文化を偲ばせる、ちょっとした文化遺産みたいなことになっているように思いますので、恐らく最初で最後の試みとは思いますが、No.1とNo.2を全ページスキャンしたPDFをご覧いただけるようにしました。最下部にダウンロードリンクがありますが、非常に重いPDFですので、よほどご興味ある方のみダウンロードしてくださるようお願いします。
以下は、少年の写った比較的印刷の質の良い写真をピックアップしたものです。
6月号(創刊号/No.1)から
7月号(No.2)から
- 懐かしい自転車!!
キッカーズマガジンNo.1/No.2全ページPDF
※写真としては上に掲載した以上のものはありません。まだJリーグもない時代のサッカー少年たちを取り巻く文化によほどご興味のある方のみダウンロードしてください(どちらも約260~270MBのPDFです)。
“J-Kids”については、表紙が子どもたちの趣味じゃなさすぎたのではないかと述べましたが、こちらの”キッカーズ”短命の理由は、(ただの個人的な感想ですが)ページの大半を占めるマンガが、当時のサッカー少年たちの嗜好とちょっとズレていたんじゃないかな?という気がします。当時はキャプテン翼の全盛期ですからね……。
みなさまはどのように感じますでしょうか?
コメント
大変貴重な資料をありがとうございます!
ファンのみならず、雑誌書籍の愛好者にとっても心躍る素敵なアーカイブスだと思います。
本当に御サイトは「美のサンクチュアリ」であるのと同時に「少年スポーツのデジタル博物館・美術館」ですね!!
それにしても本当に綺麗で、かわいくて、カッコいい!!!
モノクロの画像であっても、清新な色彩が浮かび上がってくるかのようです。
やっぱり躍動するサッカー少年らの雄姿はそれだけで美しく、輝かしいものなのだと思い知らされます。
「キッカーズマガジン」ですが、その内容の充実さには心底感動しています。
漫画もやはり当時の少年漫画らしいテイストで描かれており、懐かしさで胸がいっぱいになりました。
幼少期に手に取った「小学○年生」や「コロコロコミック」、「少年ジャンプ」などを思い出します。
企画や特集も目を見張るものばかりですよね。
本当に素晴らしすぎます!!
本当に貴重過ぎる素晴らしい資料の数々をありがとうございます!!
やっぱりこの「美のサンクチュアリ」で展開される奇跡の博覧会には、至福の感動と歓喜が麗しいエッセンスとなって、訪れる人すべてを美への賛美に誘ってくれます。
いつも素敵な感動と美をありがとうございます!
>Majestic 12さま
すごくいい写真が小さい白黒写真だったりすると、(ああ、カラーで大きく載せてくれれば…)と思ってしまうことも多いのですが、たとえ白黒の荒い写真でも、いい写真の魅力は失われないものですね。
この雑誌はかなりのレアものだと思いますが、じつはSORAもいまだに目にしたことのないさらなるレアもの少年サッカー誌が存在します。
その名も「イレブン増刊 少年サッカー」です【1・2・3】。
1~3の写真は、2019年8月にヤフオクに出品された際の参考写真ですが、残念ながらSORAは見逃してしまい入手できませんでした悲
この雑誌、1983に創刊されたようですが、何号まで出たのかなど詳細も全くわかりません。国立国会図書館にすら所蔵が無さそうなので、もし持っている方がいたら大変なレア書籍ですから絶対に捨てたりせずにSORAに言い値で売ってほしい笑
いつも温かいコメント、ありがとうございます!