サッカー少年044

今回は、イレブン[1983年7月号]、〃[1983年8月号]、〃[1983年9月号]およびサッカーマガジン[1983 No.286/8月号]、〃[1983 No.287/9月号]の5誌より、第7回全日本少年サッカー大会の各地方予選の模様を中心にご紹介します。地方予選ですのでほぼ白黒画像ですが、時には泥まみれになって懸命にボールを追いかける少年たちの熱い戦いぶりは充分に伝わってきます。
読売ランドでの全国大会の模様は次回以降に改めてご紹介します。

第7回全日本少年サッカー大会~各地方予選

栃木県予選~イレブン7月号から

イレブン[1983年7月号]では、栃木県予選決勝を白黒見開き2ページで紹介しています。

1983年5月8日(日)。真岡西SC 対 御厨Aチームの戦い。真岡西が圧倒的な強さで押しまくり3-1で御厨Aを下して読売ランドへの一番切符を手にします。

千葉県予選~イレブン8月号から

イレブン[1983年8月号]では、千葉県・静岡県予選決勝を白黒見開き2ページで紹介しています。

1983年6月12日、千葉県秋津サッカー場にて。いずれも強豪の市川FCと船橋FCの対戦。前後半1点ずつ挙げた市川FCが2-0で船橋FCを下します。

静岡県予選~イレブン8月号から

静岡県は前年度優勝県のため、2チームが読売ランドへ出場します。5月22日、浜松JFCと駿東FCの対戦は浜松JFCが1-0で勝利。続く5月29日には浜松JFCと清水FCが対戦し、清水FCが浜松JFCを2-0で下して第一代表に。浜松JFCは第二代表として読売ランドへ駒を進めます。

静岡県予選~サッカーマガジン8月号から

サッカーマガジン[1983 No.286/8月号]では、静岡県予選決勝のみを白黒1ページで紹介しています。
ユニフォームが白飛びしていて写真があまりよいとは言えないので、こちらはページごとご紹介します。

「決定!全国代表48チーム地区予選決勝」イレブン9月号

イレブン9月号では、東京・群馬・茨城・神奈川・埼玉・山梨・京都・大阪・岡山の各予選決勝を、扉も含めてなんと白黒11ページに亘って紹介しています。さすがにこのボリュームになってくると一枚一枚スキャンするのはなかなかしんどいということもあり、ページごと掲載したものもあります。

9月号はなぜか2冊持っていたので、同じ画像同士をPhotoshopで重ね合わせて印刷ノイズを打ち消し合う高画質化処理を全画像に施しています(疲れた…)。ただ、この時期の雑誌はおしなべて写真のコントラストをきつくしすぎるきらいがあり、真っ黒・真っ白に階調が飛んでいたりしてあまり印刷が良いとは言えないかもしれません。

扉写真

東京都予選 決勝

6月26日、府中市関東村少年サッカー場。府ロクFCと富士見ヶ丘少年蹴球団の戦いは再延長までお互い0点のまま決着が着かず。PKに持ち込まれた対決では運がわずかに府ロクに味方したか、5-4にて府ロクFCが勝利します。

群馬県予選 決勝

茨城県予選 決勝

神奈川県予選 決勝

埼玉県予選 決勝

山梨県予選 決勝

京都府予選 決勝

大阪府予選 決勝

岡山県予選 決勝

ボクたちの季節到来!サッカーマガジン9月号

サッカーマガジン[1983 No.286/9月号]では、東京・山梨・神奈川・愛知・長崎・宮崎・宮城予選の模様を白黒4ページで紹介しています。また、ここまでに全国大会出場を決めた41チームの集合写真を見開き2ページで掲載していますが、残念ながらこの2ページは印刷が完全に黒潰れしており、詰め込まれて写真も小さくほとんど何も見えないのでご紹介は省きます。

東京都予選 決勝

山梨県/神奈川県予選 決勝

愛知県/長崎県予選 決勝

宮崎県/宮城県予選 決勝

その他テキスト記事

第7回全日本少年サッカー大会に関する、各誌のテキスト記事をご紹介します。

 

大会展望(上)/サッカーマガジン8月号より

その他の少年サッカー大会記事から

第4回古河JC杯全国招待親善少年サッカー大会~イレブン7月号

関東の強豪12チームが参加し、茨城県古川市で5月1日に開催されたとのこと。この年はゴールデンウィークが「飛び石連休」となった影響で1日しか日程を組めず、「全国招待」と名が付いていますが関東チームのみでの小規模での開催となったようです。白黒見開き2ページで紹介しています。

関東少年大会千葉県予選~イレブン7月号

第5回在日朝鮮初級学校中央大会~サッカーマガジン9月号

残念ながら印刷があまりよくありませんね……。

スター選手のサッカークリニック

キーガン氏サッカークリニック

サッカーマガジン8月号より。5月28日、西武スポーツ館にてスーパースター、ジョゼフ・ケビン・キーガン氏を招いて開かれたサッカークリニック。

ルンメニゲ氏サッカークリニック

カメラに囲まれて子どもたちはなにやら緊張気味のご様子。後ろのおじさんがいちばん楽しそうw

富士フイルムが専属契約を結んでいる西独のスーパースター、カール・ハインツ・ルンメニゲ氏を招き、ファンとの交流イベントを開催したとの記事から。ちびっ子対象のサッカークリニックのほか、サイン会や京都見物などを楽しんだそうです。上下の2枚はイレブン9月号より。

▼ルンメニゲ氏のサッカークリニックは、サッカーマガジン9月号にも紹介されていました。

その他の少年関係記事

技術アドバイス~サッカーマガジン8月号・9月号

読売クラブの選手が講師としてサッカー少年に技術をアドバイスする連載記事。8月号と9月号では2回に亘って都並敏史選手によるトラッピングの練習。

8月号/インサイドのトラップ

8月号/都並選手のお手本

8月号/アウトサイドのトラップ

8月号/もものトラップ

のびのびサッカー教室~サッカーマガジン8月号・9月号

各地の少年サッカーチームの指導者が指導方針や練習方法などを紹介する連載記事です。

8月号~宮城・塩釜FC

9月号~栃木・真岡西サッカークラブ

その他

イレブン7月号から

イレブン8月号から。リフティング大会の参加者募集。サッカー少年013に第3回の様子をご紹介しています。

イレブン9月号に掲載されていた写真

サッカー少年のための情報誌創刊

この時期、相次いでサッカー少年たちのための情報誌が創刊されました。「ゴール」と「イレブン増刊 少年サッカー」です。
「ゴール」は、隔月発行で創刊され、途中で月刊となったりまた隔月に戻ったりと紆余曲折を経ながらも、1983年10月~1988年8月まで、計34巻が出版され、私も何号か所蔵しています。
しかし「イレブン増刊 少年サッカー」の方は私も全く見たことがありません。国会図書館にすら所蔵されていないようで、何号出版されたのかも不明なかなりのレア雑誌です。以前Yahoo!オークションに一冊出たことがあるようですが、残念ながら気付かずスルーしてしまいました…。

おまけ~1983年のサッカー雑誌広告

 

 

コメント

  1. Majestic 12 より:

    この少年たちの躍動する熱戦が時と空間を越えてリアルタイムに体感できるかのような楽しさは、本当に他では得難い貴重なひとときと感動であると思います。

    白黒画像でこんなに魅力的なのですから、カラーで発揮される魅惑の美しさ、綺麗さ、カッコ良さには言葉を失います。

    真剣なまなざしでトップ選手らのコーチングを受ける様子を報じるサッカークリニック記事も素敵ですね!

    どれも目の奪われる魅惑の美しさばかりではありますが、トラップの画像と「ボールリフティング大会」の参加者募集の記事には、やはりときめいてしまいました笑!

    当時の記事や論評、論考までも楽しめるのはこちらだけですよね。
    スポーツ関係に広く関心の高い学生はもちろん、言論やジャーナリズムなどに関心のある方でも、当時の視点や観点、生きた声などを手に取るように触れることができるのは、本当に価値のあることではないかと思います。

    「イレブン増刊 少年サッカー」のお話も興味深いですね。
    以前にも申し上げましたが、もはや埋蔵して陽の目を浴びることがなかったり、あるいはいらない古雑誌として廃棄するくらいであれば、是非ともSORAさまへ寄贈していただければと思います。

    またわんこさまやSORAさまのお話にもある通り、サッカーユニフォームに対するお考えは私も同じくしているところがあります。

    以前に友人の子供が出場する少年サッカーの試合に応援で行ったことがあるのですが、多くの子が休憩時間に現在主流の4分丈のサッカーパンツをまくり上げて脚を丸出しにしていたので「カッコ悪いな、みっともないぞ」と注意したのですが、その子らはみんな「だって暑いんだもん」「(脚に)くっついて気持ち悪いんだもん」と言っていました。
    確かに夏場だったり、汗をかいたり、水を被ったりするとペタペタと脚にまとわりつきますものね。
    かつての1,2分丈のサッカーパンツは機能的にもかなり合理的だったのだろうなと思います。

    この「美のサンクチュアリ」では、当時の貴重な広告記事まで触れることができますが、その中でサッカーパンツを「トランクス」と表記されているのを目にします。
    ユニフォームとしてももちろんですが、少なくとも練習時の「トレーニングウェア」として「トランクス」モデルを普及したらいいのではないかと思います。

    長々と失礼しました。

    いつも素敵な美と感動をありがとうございます!

    • SORA より:

      Majestic 12さま、ありがとうございます!
      少年サッカーの歴史を、試合結果だけでなく当時の写真も交えて総覧できるようなサイトが他にあればいいのですが、今のところないので最近では言論記事も含め内容にも多少触れるようにしております。

      少年サッカーの応援においでになった際のお話も興味深いですね。
      長くて大きいパンツは見た目にも少年たちの体躯の美しさを損なうばかりでなく、動きづらさにも繋がるのですね。

      次回10月号のマガジン誌では、サッカークリニックの記事でボールリフティングの練習が掲載されています。あまり少年の画像が多くなく残念ですが、ぜひご覧ください!

    • Majestic 12 より:

      SORAさま、大変ご無沙汰しております。

      本当に少年サッカー史を、麗しい写真のみならず試合結果から当時の言論記事までをも網羅した貴重な場はこちらしかないと思います。

      まさに唯一無二のサンクチュアリです。

      現在主流の4分丈,5分丈のサッカーパンツは本当にバランス悪いですね。
      高学年の子たちもせっかくのスタイルの良さを生かせず、ビジュアルも台無しになっています。
      「長くて大きいパンツは見た目にも少年たちの体躯の美しさを損なう」とおっしゃるSORAさまのご指摘はまさにその通りだと強く思います。

      個人的には念願であるボールリフティングの掲載、本当にありがとうございます!

  2. わんこ より:

     SORA様、更新記事の作成、お疲れ様です。
     サッカー誌の写真が豊富にあり、中でも雨中、泥だらけになってボールを追うサッカー少年達の姿は、感動的ですね。
     カラーであるとよりよいのでしょうが、雑誌社としてはカラープリントにするとコストが掛かることで、白黒写真になるのでしょうね。
     サッカー少年のユニフォームを見ていると、Jリーグ発足時期に流行ったパンツの下にスパッツをはく少年達が多く、そこから一頃はスパッツもいらないくらいの膝丈のパンツが主流でしたが、ここ最近、駅等で見掛ける、試合や練習に出掛ける少年達のサカユニは、この当時ほどの短さではないですが、膝上で短めになってきている印象を受けます。
     サッカーは、走り回る運動量の激しいスポーツですから、膝辺りに纏わり付くような長めのパンツより足の可動域が大きい股下までのパンツは、理にかなったウェアなのだと思います。

    • SORA より:

      わんこ様、ありがとうございます☆
      本サイトも立ち上げ直後はあくまでも「画像アーカイブ」のみに専念して試合の内容などについてはあまり触れない方針だったのですが、ここまで続けてくるとこの時期の少年サッカー、とくに全日本少年大会について画像を添えて総覧できるようなサイトが他に無いということもあって多少流れを解説に添えたりもするようになり、記事の制作もそれなりに手が込んできています。古い少年サッカーの記事は本サイトの中ではあまり閲覧数も多くはないので、共感してコメントをいただけるとたいへん嬉しいです!
      本当ならJFCがそういうサイトを公式に立ち上げてくれるといいんですけどね。。

      仰る通り、Jリーグ発足時期から「パンツの下にスパッツ」というスタイルがよく見られるようになり(個人的にはこれすごく嫌いなんですが笑)、プロ選手のスタイルに合わせるようにパンツの丈も長くなっていった感じがしますね。
      これは’94年の第18回大会の写真ですが、往時のサッカー少年たちのドキドキするようなかっこよさを知っている古い世代から見ると、やっぱり長くてでかいパンツはいまいちかっこよくない気がしちゃいます…。

      最近はまた少し短めに戻ってきている、というのは確かに感じます。逆にソックスの方が長くなって膝上まで伸びてきてたりもするような…笑
      サッカーユニフォームは、服飾デザインの中でもとりわけ「男の子をかっこよく見せる」ためにデザインされている印象があって、その変遷を時代を追って眺めてみるのもなかなか楽しいものですね。

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